力強く、生命力のある野菜たちは、生きた健康な土から生まれます。単に農薬を使っていない、化学肥料を使っていない、だから安全な農産物なのだ、といった短絡的なことでなく、健康でなによりおいしい農作物を作るには、母体である土が健康でなければならないのです。地球人倶楽部の野菜たちが育っている畑に一歩足を踏み入れてみましょう・・・。

共生生活

46億年の時を時を営み続ける地球。この地で、いのちのざわめきに満ちたものたちとあらゆる境をともに超え、平和で安心な日々を織りなしていきたいとの思いから「地球人倶楽部」と名付けました。それは、土の面や中で呼吸するものたち、川や海でうごめくものたち、谷や空を飛びかうものたちとの共同作業でしか実現できないと、私たちは考えています。そして、こうしたいと、私たちに共感していただける人たちと歩める倶楽部でありたいと願っています。

1988年、地球人倶楽部は安全で環境を汚さない‹食›と‹農›の実現をめざして出発しました。生態系や有機農業がまだ、それほど認められていなかった時代でした。しかし今や、多くの人たちが気づきました。力をたくわえた土が色とりどりの農産物を生み、緑の森の木良い水が海産物を育み、再び私たちの身体に戻ってくることを。
2011年3月、私たちは原発事故を経験しました。拡散した放射性物質はすべての生物に危害を加え、食の安全と汚染という現実をつきつけています。地球人倶楽部はこれから何十年と向き合い続けなければならない問題であり、課題として、対応していきます。

24年を過ぎようとしている地球人倶楽部。私たちは生産者と共にその時々の問題に対処しつつ、会員の皆さまの声を聞き続けて今日まできました。それはまた、健康で心地よい生活を自らが選び自らのものにしている会員の方々に支えられてきたことにほかなりません。私たちは物の行き来にとどまらず、皆さまと話し合いながら、共に進む道を探っていきたい、それはまた希薄になってしまった人とのつながりを大切にすることだと考えるからです。

地球人的くらしのススメ

わたしたちの身体は、すべて食べ物からできています。皮膚も髪の毛も、身体中をめぐる血液も。今朝食べた目玉焼き、湯気の ほわほわと上がるお味噌汁、炊き立ての温かいご飯、さっと茹でたほうれん草のおひたし・・・。わたしたちの舌を喜ばせてくれるばかりか、毎日いただく食べ物が、身体の中で消化され、なんと、気がつけばわたしたちの身体そのものになってるわけです。当り前のことですが、あらためて考えると不思議です。だから安直に、合成の添加物に頼ったものでなく、ひとつひとつ吟味された材料で、手塩にかけて作ったものを大切に味わいたいと思うのです。今、お豆腐にかけたお醤油は、原料の小麦も大豆も一滴の農薬をかけることもなく育てられ、ミネラルたっぷりの自然塩と大きな杉樽の中で2年の歳月をかけてゆっくりじっくりと仕込まれたものです。昨夜サラダにかけたオリーブオイルは、イタリアの畑で育ったオリーブの実を石臼で潰し、上澄みを黒いビンに詰めたものです。
地球人倶楽部のひとつひとつの食材には、原材料を作る人、その材料で加工をする人と、すべて作り手の心がこめられています。素材のひとつひとつに力があれば、料理はどんどんおいしくなります。地球人倶楽部は、毎週お届けする情報誌で、食の楽しみの世界を広げます。たくさんの物語をもった食材たちを相手に、シンプルでお洒落な料理のお勉強も。「お料理の腕あがったね・・・。」そんな声が聞こえるようです。

力強く、生命力のある野菜たちは、生きた健康な土から生まれます。単に農薬を使っていない、化学肥料を使っていない、だから安全な農産物なのだ、といった短絡的なことでなく、健康でなによりおいしい農作物を作るには、母体である土が健康でなければならないのです。地球人倶楽部の野菜たちが育っている畑に一歩足を踏み入れてみましょう・・・。 さつま芋の畑は、蒸したお芋よりもふかふかで、ずぼりずぼりと靴が埋まってしまいます。ふと、農家さんの足元を見れば、思わず納得、地下足袋です。ほうれん草の畑を見れば、お日様の光をいっぱい浴びようと、昼の間、葉っぱは見事に空を向いて開いています。土の養分をたっぷり吸って、よりおいしく育ってもらおうと、作物と作物の間隔をゆったりとって育てます。柔らかな土の中には、数億という微生物が生きるために働いています。有機農業は、そうした目に見えない微生物たちと一緒に作る、生きた持続可能な農業なのです。
さっ、収穫の時です。ひとくち食べて実感してください。農作物のひとつひとつには、なんとも気持のいい香りがあり、四季折々、一番の旬にいただく野菜たちには、わたしたちの健康に役立つ栄養素もぎゅっと詰まっているのです。空を見て、土を心に感じ、おいしいものがイメージできれば、あなたはほんとの地球人・・・。