栗の渋皮煮の下ごしらえ|渋皮を残してきれいに仕上げる鬼皮のむき方|旬の下ごしらえノート #145

レシピ

縄文時代の遺跡からも出土するほど古くから親しまれてきた栗ですが、硬い「鬼皮」は植物学的には果皮、内側の「渋皮」は種皮にあたります。

栗の渋皮煮は、外側の硬い鬼皮だけをむいて、内側の渋皮は破らずに残すのが仕上がりを左右する最大のポイントです。渋皮に傷がつくと煮ている間に崩れてしまうので、下ごしらえで丁寧に進めましょう。

渋皮煮用の栗

ご用意するもの

栗(渋皮煮用の大きめのもの) 好きなだけ

1)熱湯につけて鬼皮をやわらかくする

栗を熱湯に20〜30分ほどつけておくと、鬼皮がふやけてむきやすくなります。冷めると再び硬くなるので、少量ずつ取り出して作業すると効率的です。

2)鬼皮だけをむく

栗の鬼皮を渋皮を傷つけないようにむく様子

お尻側の座(ざ)から刃先を入れ、渋皮に傷をつけないよう鬼皮だけを浮かせるようにむいていきます。渋皮まで一緒にむいてしまうと渋皮煮にならないので、力を入れすぎないのがコツです。

3)表面の筋を取り除く

竹串で栗の渋皮の筋を取る様子

渋皮の表面に残った筋っぽい繊維は、竹串の先で軽くこすって取り除きます。ここでも渋皮自体を傷つけないよう、あくまで表面をなでる程度に留めましょう。

保存方法

むいた栗はすぐに使わない場合、たっぷりの水に浸けて冷蔵庫で保存し、その日のうちに渋抜き・下ゆでの工程に進むのが安心です。時間が経つと変色しやすいので早めに調理しましょう。

手をかけた分だけ、しっとりとした味わいに仕上がります。

一つひとつ丁寧に手をかけて鬼皮をむいた栗は、秋の恵みを一番贅沢に堪能できるものだと仕入れ担当としても実感しています。

栗の選び方と、下ごしらえ前の準備

栗は、外側の硬い皮(鬼皮)と、その内側の薄い皮(渋皮)に包まれています。渋皮煮は、この渋皮を残して仕上げるため、鬼皮をむくときに渋皮を傷つけないことが大切です。購入するときは、鬼皮に張りとつやがあり、持ったときにずっしりと重いものを選びます。虫食いの穴がないか、鬼皮に傷やしわがないかも確認しておくと、下ごしらえ中の失敗が減ります。

失敗しやすい点

  • 鬼皮をむく途中で渋皮に傷がつく:渋皮に傷があると、煮る工程で崩れやすくなります。むきにくくなったら、無理に力を入れず、再び熱湯につけて鬼皮をやわらかくしてから続けます。
  • 表面の筋が残る:渋皮の表面に筋が残っていると、食感が気になることがあります。最後に、筋を取り除く工程を丁寧に行います。
  • 一度にたくさん処理して乾燥させてしまう:むいた栗は表面が乾きやすいため、まとめて処理するときは、むいた栗を水に浸けておくと作業がしやすくなります。

何g買えばよいか(廃棄率の目安)

日本食品標準成分表(八訂)増補2023年では、日本ぐり(生)の廃棄率は30%です。皮つきの重さのうち約3割は、鬼皮などの食べられない部分です。可食部を100g得るには、皮つきで約143g(=100÷0.7)が目安になります。

栗の成分(日本食品標準成分表 八訂 増補2023年、日本ぐり・生、可食部100gあたり)

項目数値
エネルギー147 kcal
炭水化物33.2 g
食物繊維総量4.2 g
カリウム420 mg
ビタミンC33 mg
ビタミンB10.21 mg
廃棄率30 %

よくある質問

Q. 鬼皮と渋皮は何が違いますか?
A. 鬼皮は栗の一番外側の硬い皮、渋皮はその内側にある薄い皮です。渋皮煮は、鬼皮だけをむいて、渋皮を残して仕上げる料理です。

Q. 下ごしらえで、渋皮に傷がついてしまいました。
A. 傷が小さい場合は、そのまま進められることもありますが、煮ている間に崩れやすくなります。崩れた分は、別の使い方(きんとん、ペーストなど)に回すと無駄になりません。

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