
野菜と果物 ※写真はイメージです
ビタミンCの多い食べものというと、まずレモンを思い浮かべる方が多いと思います。ところが数字で並べてみると、上位に来るのは野菜です。一日にどれくらい必要で、何をどれだけ食べればその量になるのか。食品成分表の数字をもとに見ていきます。
一日の推奨量は100mg
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」では、成人のビタミンCの推奨量は1日100mgとされています。男女とも同じ量です。
この100mgという数字は、不足による症状を防ぐためだけの量ではありません。体の中でのはたらきを考えて設定された値で、欠乏を避けるだけなら、もっと少ない量で足ります。
喫煙する方は、より多く必要とされています。体内のビタミンCの消費が増えるためで、受動喫煙の環境にいる方も同様に考えられています。
ビタミンCを多く含む食品
日本食品標準成分表の数字を、可食部100gあたりで並べます。
- アセロラ(酸味種・生) 1,700mg
- 果物のなかでは群を抜いています。ただし生果で出まわることは少なく、多くはジュースや粉末です。
- 赤ピーマン(生) 170mg
- 身近な食材では最上位。緑のピーマンが熟したもので、甘みも強い。
- 芽キャベツ(生) 160mg
- 小さいので数個でもまとまった量になります。
- 黄ピーマン(生) 150mg
- 赤に次ぐ量。生でサラダにすれば損失がありません。
- ブロッコリー(生) 140mg
- 一房で足りてしまう量です。ゆでると減ります(後述)。
- キウイフルーツ(黄肉種) 140mg
- 緑肉種は71mg。黄色いほうが多く含みます。
- レモン(全果・生) 100mg
- 果汁だけなら50mg。皮の部分に多く含まれます。
- 柿(甘がき・生) 70mg
- 秋の果物では上位。一個で一日分に近い量になります。
- いちご(生) 62mg
- 数粒でも意外にまとまります。
- じゃがいも(皮なし・生) 28mg
- 量は多くありませんが、でんぷんに守られて加熱に強いのが特徴です。
上位に並ぶのは、果物ではなく野菜です。
果物より、じつは野菜
レモンがビタミンCの代名詞になっているのは、量が多いからというより、発見の経緯によるものです。大航海時代、長い航海で船員が倒れる病(壊血病)に、柑橘が効くと分かったことが知られるきっかけになりました。
けれど数字を見れば、赤ピーマンはレモン全果の1.7倍、レモン果汁の3倍以上を含みます。ブロッコリーも芽キャベツも、レモンより上です。
そして食べる量が違います。レモンを一日に一個まるごと食べる人はまずいませんが、ブロッコリーを一房、ピーマンを一個は、ふつうの食事のなかにおさまります。

加熱すると、減る
ビタミンCは水にとけ、熱に弱い。この二つが調理で問題になります。
ブロッコリーは、生で100gあたり140mgですが、ゆでると55mgになります。半分以下です。減った分の多くは、こわれたというより、ゆで汁にとけ出しています。
- ゆでる
- いちばん減ります。ゆで汁に溶け出すため。スープにして汁ごと食べれば取り返せます。
- 蒸す・電子レンジ
- 水にふれる量が少ないので、ゆでるより残ります。
- 炒める
- 短時間で仕上がれば、比較的よく残ります。
- 生で食べる
- 損失がありません。サラダのピーマン、果物はそのまま。
- 切ってから置く
- 切り口から失われます。食べる直前に切るのが基本です。
じゃがいもは例外的に、加熱しても残りやすい食材です。まわりのでんぷんが熱から守るためで、量そのものは多くありませんが、主食に近い量を食べられることを考えると、無視できません。

過剰摂取は心配か
ビタミンCには耐容上限量が設定されていません。水溶性なので、体に必要な量を超えた分は尿として出ていくためです。食事から食べすぎて害が出る、という心配は基本的にありません。
ただし、サプリで一度に大量にとると、おなかがゆるくなることがあります。吸収されなかったビタミンCが腸に残り、水分を引き寄せるためです。量には個人差があり、合わないと感じたら減らしてください。
食事摂取基準では、通常の食品以外から1日1,000mgを超えてとることは勧められていない、という趣旨が示されています。腎臓に持病のある方や、治療中の方は、サプリを始める前に医師に相談してください。
食べものだけで足りるか
結論から言えば、足ります。ブロッコリーを一房、赤ピーマンを半分、キウイを一個。どれかひとつで、一日の推奨量100mgには届きます。
問題は、それが毎日続くかどうかです。外食の日、忙しくて麺類ですませた日、旅行のあいだ。ビタミンCは体にためておけないので、食べなかった日はそのまま補給が止まります。
だから考え方はふたつです。毎日の食事で野菜と果物を確保する。それが難しい日のために、別の手段を用意しておく。どちらが正しいということではなく、続けられる組み合わせを選ぶのがいちばんです。

ビタミンCを食事からとるときの目安
01
野菜を先に考える
赤ピーマン、ブロッコリー、芽キャベツ。果物より多く、量も食べられます。
02
ゆで汁を捨てない
ゆでると半分以下に。スープや味噌汁にすれば、溶け出した分も一緒にとれます。
03
切るのは食べる直前に
切り口から失われます。作り置きよりその場で。
04
生で食べられるものを一品
サラダのピーマン、果物。加熱による損失がありません。
05
毎日、途切れないこと
ためておけない栄養素です。まとめ食いより、少しずつ毎日。
まとめ
ビタミンCの多い食べものは、果物より野菜です。赤ピーマン170mg、芽キャベツ160mg、ブロッコリー140mg。レモン全果の100mgを上回ります。
一日の推奨量は100mg。ブロッコリー一房でも、キウイ一個でも届く量です。ただし、ゆでると半分以下に減ることは覚えておいてください。
そして、いちばん大切なのは毎日続くことです。体にためておけない栄養素なので、食べた日と食べなかった日の差が、そのまま出ます。
食事だけでは難しい日のために
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1本に、ビタミンC 1,000mg
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